他人事ではすまないフランスのテロ事件

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2015年11月、フランスで大規模なテロ事件が発生し、イスラム過激派が犯行声明を出しました。大量の難民を受け入れるということは、テロのリスクが高くなるということでもあります。もし朝鮮半島での戦闘が再開され、日本に大量の難民が流入することになれば、そのなかにはかなりの確率で北朝鮮のテロリストが混在することになるでしょう。武道館で自動小銃乱射という話が、スクリーンの中だけですまなくなる可能性はあります。

実際に、1950年代の朝鮮戦争では、北朝鮮系の朝鮮人の集団「祖国防衛隊」が日本国内で活動し、警察や工場を襲撃するなどのテロ事件を起こしています。戦争が起きた場合に、敵国の補給基地となる地域を混乱させようとする企てが行われるのはよくある話です。

大規模な難民が流入した場合にどうしても起きてくる、難民にまぎれてテロリストや破壊工作員が忍び込む問題は全ての国にとって頭の痛い問題です。地下鉄での毒ガス散布や劇場でのテロ、こうした民間人の無差別虐殺を許さないというルールを全世界に共有させることは非常に重要です。

現在の日本国はアメリカの同盟国(属国ともいいます)であり、イスラム過激派からしてみると敵対国になります。この辺は韓国も台湾もイギリスもドイツも、旧西側諸国の多くは事情は同じです。日本のように対米依存度が異常に高い国もあれば、ドイツのように比較的依存度が低い国もあります。

これが国家対国家の戦争であれば、 「無駄に敵を増やしたくないので、アメリカは敵だけど、日本は攻撃しないようにしよう」的な合理的発想が行われる可能性があります。

ただ、国際的なテログループのような「中央集権タイプの組織でない相手」の場合、末端のテログループが合理的な判断をする可能性はかなり低くなっていきます。軍隊組織などとは違ってトップに指導者がいて統制されているわけではなく、それぞれの小グループが勝手に動く可能性が高いからです。

自分達が合理的に考えるからといって、相手がそうとは限らない、というのも対テロの問題を考える時に頭が痛い話のひとつです。

なお、2015年現在、世界で問題になっているシリア難民の問題は、もとをただせば中東地域、特にシリアの政治的混乱が長く続いていることに端を発しています。さらにいうと、かつての英仏がご都合主義な植民地統治をやったことがあの地域の混乱の大きな原因のひとつです。

(シリアってどこだっけという人のための位置関係図、地図を見るとサウジなどに基地を持つ米軍だけでなく、ロシアが介入してくる地政学的な理由が見えます。イランはアメリカとは仲が悪い。)syriamap

 

第一次大戦の後、敗戦国となったオスマントルコの勢力圏だった中東地域は、戦勝国のイギリスとフランスの統治下に入ります。

シリア・レバノンは1920年~1946年の間はフランスの委任統治という名の植民地でした。イラク・エジプト・パレスチナ(現イスラエルのある地域を含む)は同時期はイギリスの植民地でした。

アフリカや中東の国境線をみると変に直線的なところが目立ちます。これはその地域の事情ではなくかつてアフリカや中東を支配していたヨーロッパ列強が自分達の都合で適当に引いた縄張りの境界線が引き継がれているからです。

 

 

中東のパレスチナ問題、イスラエルとアラブ諸国の対立の種を作ったのもイギリスです。第一次大戦当時にユダヤ人からもアラブ人からもフランス人からも支持を得たかったので【みんなにいい顔をする約束】をした結果です。要は、アラブ人にもユダヤ人にも現イスラエル地域で独立国を作れるとイメージさせてしまったのが当時のイギリス外交なのです。(イギリスの二枚舌外交、と呼ばれる話)

 

現代の唯一の超大国の米国は「(アメリカ式)民主主義」を輸出することに熱心に見えます。
といっても、親米であれば独裁政権も支援しますし、民主主義輸出のためにはテロ活動などの反政府活動を支援することもあります。

ただ、政治の目的としてある地域を「安定」させておくことが自分達の利益になるのか「混乱」させておくことが自分達の利益につながるのか、意外とこのレベルで考えることが大事になるかもしれません。

正義の民主主義と悪の独裁者という勧善懲悪の構図で考えるのはスターウォーズなどの映画を楽しむ時だけでいいということです。

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