接待の一流 【書評 | 感想】

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接待の源流は、貴族の主人が自分の家に友人を招いて自分でもてなしたこと、細かい事は執事に任せるにせよ、料理やセッティングは主人が自分で指示をだしていた。現代では、執事の代わりに飲食店に任せているが、ホストがリーダーシップを持ってオモテナシをするのが基本、というのが本の要旨です。本編は接待編とデート編の二部構成になっており、接待は無縁の人でもさらっと読んでおくと面白いと思います。

本文の中身は、言われてみれば「当たり前のこと」が多いのですが、きちんとできているかと言われてみると「できているかチェックしたほうがいい」ものが多くあると思います。西洋式の作法が常にいいかどうかはケースバイケースですが、考え方としては和食でも居酒屋でも同じだろうという原理原則が丁寧に解説してあります。

例えば、「ホスト側のボスが少しでも遅刻する時→ボスが店に先に○○を飲んでいてもらうように指示をだす。」など、「そうそう。待ってる側は先に勝手に飲んでるわけにもいかないんだから」など、かゆいところに手の届く話が満載です。

「ヨーロッパの男性のレディーファーストは、単なる習慣的な行動で、別に優しさや愛情があるからやってるわけではない」的な内容も書いてあるので、洋式が何でもいいとするタイプの間が抜けた本ではありません。

デート編のほうは、例えば、「初デートはフレンチは使うな。あれは女性のほうが詳しいフィールドだ。男性は自分が普段使う居酒屋を使ったほうがいい」的なお話もありましたが、まとめると「自分のホームグラウンドでおもてなしをしよう」ということだと思います。

もちろん、ガンコおやじの店的な特殊ルールがあるお店は基本的に接待にもデートにも向きませんのでNGですが、慣れないところよりは慣れている所のほうがおもてなしはしやすいというのは全くその通りだと思います。

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ところで、初デートに高級店はありかなしかと聞かれたら、私も「高級店はなし」に一票いれます。理由は3つくらいあります。

1.普段いかないお店にいったら、変に緊張してしまって自分が楽しめないリスクがある
2. 無理して高級店に行った場合、無意識に肩に力が入りすぎてしまい、重たくなってしまう
3.相手に無駄に気を使わせる可能性もある

という理由です。

もちろん、ロブションみたいな高級フレンチを普段使いに利用しているような人なら、初デートは高級ディナーでいいと思います。ただ、慣れない場所に頑張って行ってしまうと自分がメンタル的に緊張してしまうリスクがあります。デートの目的を楽しい時間の共有、相手を楽しませることだと考えると、アウェイな場を使うと目的達成はかなり難しくなります。

また、無理をして普段いかない高級店に行った場合、「今日は失敗できない!」と無意識に力みが入ってしまい、空気が重たくなる可能性があります。そうなると、楽しい時間にするための高級店デートが、ビジネス上の苦手な取引先の接待のような重たい時間になってしまう危険があります。(こうなると重たい気分が伝染してしまうリスクがあります)

最後に、デートする相手の性格によっては、「誘われたのはいいけど何着ていこう?」「ゴージャスすぎる空間で浮かないかなあ?」みたいに、無駄に気を遣わせてしまう可能性があります。(これは相手によりけり。豪華なのが似合う人なら問題ないです)

という理由で、初期のデートはあまり無理しない空間にするほうがおすすめです。

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サイトの運営方針は「自分とは何か」「日本文明とは何か」という二つの問いへのインスピレーションを刺激する話をすること。人生で大切にしたい事は「遊び・美しさ・使命・勝利・自由」。 なお、日本的精神文化のコアの一つは「最小の力で最大の成果」だと思う。例えば「枯山水(禅寺の石庭)の抽象的アート表現」などは、良い例。