聖林寺展 三輪の観音様をトーハクで

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聖林寺十一面観音、三輪の神の本地として祭られていた仏像(国宝)を訪ねてきました。仏像の背景に写真で三輪山が大きくはってあり、展示の雰囲気はとてもよかったです。地蔵菩薩や月光日光菩薩など、もいい感じでした。

十一面観音は体形に注目してもおもしろい

十一面観音(聖林寺)

OGAWA SEIYOU – JYODAI NO TYOUKOKU (ANCIENT JAPAN SCULTPURES), ASAHI-SHINBUN Co., 1942,OOAKA, Japan ( Wikipedia )

同じ十一面観音でも、長谷寺と比較してみると比較的マッチョな作りです。同じ展示会場にいた地蔵菩薩は寸胴型でどこにでもいそうな体形の像だったのですが、三輪の若宮に祭られていた十一面観音のほうはだいぶ胸板が厚く、細マッチョな逆三角形体形だったのが印象的でした。奈良時代の作とありましたが、わりと男性的なカッコよさを感じました。

三輪のオオタタネコの伝説

かつての三輪山には、大御輪寺を含め3つのお寺が存在していました。大御輪寺は、観音と若宮(オオタタネコ)をセットで祭っていたようです。現在では明治の神仏分離令のため、「若宮」のみを祭る神社となっています。

ちなみにこの神社、もともとお堂なので見た目はお堂のままです。現代人は不思議に感じるかもしれませんが、明治以前はカミとホトケは雑居していたという歴史的経緯があります。カミなのかホトケなのかという区別は、わりとファジーなのがスタンダードだった時代のほうが長かったのです。

さて、オオタタネコに関しては日本書紀にこんな伝説が入っています。

1.疫病で全国民の半分が死んだ
(ヨーロッパのペストもですが、昔の疫病のインパクトはすさまじいです)

2.夢のお告げがあり「オオタタネコに三輪のオオモノヌシを祭らせれば、疫病がおさまる」という神託がくだされる

3.オオタタネコがオオモノヌシを祭ると疫病がおさまった

というものです。病気避けの神としての三輪山の神の性質をあらわすものといえます。

オオタタネコの本地は十一面観音のようですが、三輪山の神の本地は、大日説、聖観音説、十一面説、などがあるようです。

久しぶりの集合

今回の展示の隠れた貴重さとして、「むかしは三輪山のお寺にあった仏像が明治の神仏分離令であちこちのお寺へ分散して引き取られた。それが、この展示場では同じ空間に戻ってきた。」というのもあります。

こういういい仕事をして頂ける場合、お寺巡りをするより美術館で見るほうが1か所で色々と見られるので楽だったりもします。

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サイトの運営方針は「自分とは何か」「日本文明とは何か」という二つの問いへのインスピレーションを刺激する話をすること。人生で大切にしたい事は「遊び・美しさ・使命・勝利・自由」。 なお、日本的精神文化のコアの一つは「最小の力で最大の成果」だと思う。例えば「枯山水(禅寺の石庭)の抽象的アート表現」などは、良い例。

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