今でも一部の神社にはありますが、重軽石というのは、質問内容によって「重くなったり、軽くなったりする」石です。軽々と持ち上がれば吉、そうでなければ凶というものです。
これは、昔式の「筋肉反射テスト(キネシオロジー・Oリング)」であると言ってよいでしょう。
どういうことかというと
軽々と持ち上がるということは、何がおきているのかというと、身体に正しく力が入っているということです。
重いということは何がおきているのかというと、身体の状態が正しく力が入っていないということです。
その人の筋力に対して極端に重くない程度の重さの石を使えば、
1.質問を設定する
2.「身体的に正しく力が入るか、入らないか」を見る
3.その人の身体の状態から○×を判断する
という発想があったことが推測できるわけです。
もちろん、普段運動しない人が一〇〇キロの石を持ち上げられるかといったら無理でしょう。昔の若者が力比べに使ったような石が、いまでも神社の境内に残っていることがありますが、あれを重軽石として使えるのは、運動選手みたいなパワーのある筋肉を持っている人達だけです。
ただ、適度な重さの石を使えば、質問に対して「身体に力が入るか入らないか」というセンサーを使って、判断材料の一つにするという方法があったわけです。
文字で書くとえらいよく分からない感じになっているかもしれませんが、Oリングとでも検索してやってみてください。身体スキルなので熟達は必要ですが、直観的な発想を導くための一つの方法として面白いと思います。
追記
下記は稲荷山の山中にあった重軽石です。あの有名な千本鳥居を抜けた所にも、重軽石は設置されています。そちらのほうが楽しむにはよいと思います。
たまに安全対策かなにかで「完全に地面に接着されている重軽石」もあります。そういうものはどう頑張っても持ち上がりませんので注意が必要です。