チャーチルのスピーチの魅力について | 血と汗と労苦

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ゲイリー・オールドマン主演のチャーチルをテーマにした映画をみたところ、演説(スピーチ)が非常に魅力的だったので、youtubeでチャーチルの映画に出てきた演説を収集してみました。チャーチルはスピーチに興味がある人は要チェックの歴史上の有名人の1人です。

「血と労苦と涙と汗」のスピーチ

わりと有名なスピーチのようで「blood toil tears and sweat speech」で検索すると色々でてきます。2016年発行のイングランド銀行の5ポンド札の裏面にはチャーチルの肖像とこのスピーチから”I have nothing to offer but blood ,toil, tears and sweat”が入っています。

演説の行われた1940年5月13日の英国の状況

イギリスとフランスはドイツに対して開戦。フランスやオランダでドイツ軍と戦っています。が、戦況はイギリスやフランスに圧倒的に不利。大陸に派遣した英国陸軍は全滅しても不思議ではないくらいの危機。国内には「戦うことは嫌だ」という人達も少なくない。

そんな中で、前任のドイツと積極的に戦わない方針だったチェンバレンと交代して、首相就任した際の庶民院での演説です。就任して最初の演説と言う意味では、施政方針演説的なものになります。

チャーチル 英語字幕つき演説

日本語字幕つきのこの演説の朗読

ゲイリー・オールドマンの映画での同じ演説のシーン

スピーチの概要

内容をさらっと書くと

「(英国のおかれた状況のシェア)→我々は戦う。→勝利をめざす→勝利なくして英国は決して生存できない。→共に戦おう。」

となります。

これを、「大陸に派遣した英国軍は崩壊の一歩手前」という非常に不利な状況でブチかませるのは二度の世界大戦を戦い抜いて英国を勝利に導いた政治家だけあります。

キーメッセージ Victory

訴えていることと、語り口は非常に単純明快です。

「This is our policy. You ask what is our aim?  I can answer in one word: 」
「Victory」
「Victory at all costs, Victory in spite of all terror, Victory, however long and hard the road may be」
「 for without victory  there is no survival.」

一部引用しましたが、非常にシンプルな構成だと思います。

「(政策は?戦うことである、という話に続いて)→我々の目的は?→勝利することである→いかなる犠牲を払っても勝利を→勝利しなければ我々の命はない」

という流れなので。

この上なく単純明快なのに、拡張高さも感じさせるスピーチで、ちょっと反則に近いくらいの上手さだと思いました。

同時代の日本のスピーチは?

そういえば日本のこの時代の政治家はどうなんだろうと疑問をもちましたので、同じ戦争を戦った日本の東條首相の1943年12月の演説も聞いてみました。

が、1940年の英国ほどではなくても1943年末の日本の戦局はかなり危機的だったにも関わらず、非常に迫力にかける眠くなりそうな内容でした。

NHKアーカイブ 東条英機 演説
https://www2.nhk.or.jp/archives/shogenarchives/sp/movie.cgi?das_id=D0001400229_00000

こちらの演説に拡張高さはあっても迫力がゼロなのは、スピーチや討論の文化があまりなかった大日本帝国と議論やスピーチの文化がある大英帝国の環境の違いも大きいでしょう。ただ、チャーチル演説のあとにこれを聞くとダメな話し方の例にしかきこえなくなってしまいました。

暗殺者に襲われた時に「板垣死すとも自由は死せず」と大見得を切った明治の政治運動家のような強い言葉は、1943年の日本の首相にはあまり期待できなくなっていたようです。

まとめ

英語の参考書などにリンカーンの演説やキング牧師の演説などは、定番でよく出てきます。オバマやジョブズのスピーチもわりとよく出てくる気がします。が、チャーチルの演説もチェックしてみると興味深いと思います。

 

 

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サイトの運営方針は「自分とは何か」「日本文明とは何か」という二つの問いへのインスピレーションを刺激する話をすること。人生で大切にしたい事は「遊び・美しさ・使命・勝利・自由」。 なお、日本的精神文化のコアの一つは「最小の力で最大の成果」だと思う。例えば「枯山水(禅寺の石庭)の抽象的アート表現」などは、良い例。

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